奥歯のセラミック治療
どんな時に奥歯のセラミック治療が必要になりますか?
奥歯でも前歯でも湿度100%のお口の中に金属の材質を使った治療はなるべくしないというのが私の考えです。金属はイオン化して錆び、それが体の中のたんぱく質と結びついてアレルギー体質になるからです。
金属を入れるなら、全て同じ組成のものにするべきです。同じ銀色の歯でも組成が全く同じというものは少なく、組成が違うと電位差が生じ、脳から5センチ足らずのところで豆電球が点くくらいの電流が生じてしまうからです。極度の歯ぎしりする方やくいしばり癖のある方には、金合金などの貴金属での治療をご提案しますが、金属アレルギーとわかっている方はもちろん、そうでない方も、奥歯でも安全で綺麗なセラミックで治療されることをおすすめしています。
奥歯のセラミック治療を行う際の注意点はありますか?
奥歯はとても力がかかるところです。咬む力は、平均すると60㎏もあります。それが一日に約2000回咀嚼します。それに長く耐えられる奥歯のセラミック.治療をするには、先ず そもそもその歯の治療が必要になった原因をとり除くことです。意外に思われるかもしれませんが、悪くなった原因はかみ合わせによる場合がとても多いです。咀嚼運動はカチカチ噛んでいるのではなくかなり複雑な動きをしています。その運動を理想的な動きにするような「咬む面」をつくることがとても大切です。生理的に体のバランスを考えたかみ合わせを作ることが、よく咬めて、長持ちして、見た目の綺麗さも長く持たせる秘訣なのです。
奥歯のセラミックで選択できる素材を教えて下さい。
- ジルコニアポーセレン
- オールジルコニア
- e.max
- e.maxポーセレン
- メタルボンドポーセレン
奥歯のセラミックの治療の流れを教えて下さい
- かみ合わせの診査診断調整、レントゲン検査(虫歯の深さ、根の状態、歯周組織の状態等)、ブラッシング指導
- 歯の支台の形成、型取り、かみ合わせ採得、フェイスボウ(場合による)クリスタルアイによる測色
- 接着性セメントによるセット、必要に応じナイトガード製作(歯ぎしりくいしばり対策)